当院の和痛分娩(無痛分娩)について
- 麻酔科医師、産婦人科医師、助産師がチームになって和痛分娩に対応いたします。
- 和痛(痛みを和らげる)でのお産を提供します。少しお腹の張りや痛みを感じる程度にすることでスムーズな分娩進行を目指します。当院では背中からカテーテルを挿入し、麻酔薬を持続的に注入する「硬膜外麻酔」による方法を用いています。カテーテルの挿入から分娩まで麻酔医師が管理します。
- 安全な和痛分娩を提供するために様々な予防・対策を行なっています。
対象
- 事前に和痛分娩を希望された方
- 妊娠経過中に異常を認めない方
- 硬膜外麻酔ができない状態ではない方
- 産科主治医、麻酔担当医の許可が得られた方
- 事前に許可が出ていても分娩経過や赤ちゃんの状態によってできなくなる場合があります。
方法
- 当院の和痛分娩はすべて計画分娩で行います。
- 妊娠28週頃に仮予約を行います(帰省分娩予定の方は妊娠28週頃に一度紹介受診して頂き、仮予約を行います)
- 妊娠36週頃に血液検査、麻酔科受診をしていただき同意書をお渡しします。
- 妊娠39週頃に入院し、誘発分娩を行います。
(入院日は子宮頚管の硬さにより調整することがあります)
和痛分娩のメリット
- 陣痛の強い痛みを感じずに分娩することが可能です
- お母さんが落ち着いて出産できることで赤ちゃんに十分に酸素を届けながら出産することができます
- 分娩後の処置時の痛みも軽減されます
- 体力が温存できるため、産後も早期から育児参加が可能です
- 赤ちゃんや授乳への影響はありません
分娩への影響
- 陣痛が弱くなることがあります(微弱陣痛)
- 分娩時間が長くなりやすいとされています
- お母さんの血圧低下や過強陣痛、胎児機能不全を引き起こすことがあります(適切な処置により改善することがほとんどです)
- 吸引分娩や鉗子分娩の頻度が増えます
- 帝王切開率は上昇しないとされています
和痛分娩により起こりる合併症
- かゆみ、排尿困難、発熱が起こることがあります
- 非常に稀ですが、硬膜穿刺後頭痛(100人に2-3人)、局所麻酔中毒(数百人~数千人に1人)や全脊椎麻酔、硬膜外血腫・膿瘍形成(数万人に1人)が起こることがあります
重篤な合併症を防ぐために慎重な管理を行っています
低濃度の局所麻酔薬を少量分割投与しています
異常や急変の早期発見、急変対応に関する研修会に積極的に参加しています
その他
安全な和痛分娩を提供するために以下のことにご理解をいただく必要があります
- 和痛分娩を提供できる日、枠には制限があります。予約状況や同日の麻酔科の体制によってはキャンセル待ちもしくはお断りさせていただきます。
- 入院予定前に自然に陣痛が発来した場合は対応できないことがあります。
- 緊急での和痛分娩のご希望には対応できません。
費用について
項目 | 費用 |
---|---|
和痛分娩前検査 | 1万円 |
和痛分娩 | 10万円+税 |
その他、誘発分娩に必要な費用が発生します。
(和痛分娩を実施した場合のみ和痛分娩の費用が発生します。和痛分娩前検査を実施後に予定入院前に分娩に至り、和痛分娩ができなかった場合も検査費用の返金はできません)
自施設の診療体制に関する情報公開
緊急時に備えて様々なシュミレーションを行っています
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